マイノリティ-リポート
「イメージしたものを未来で実現する力」人間はこの能力に優れており、特にハリウッド映画で公開されたものの中には現在技術的に可能なものもあります。ここでは、映画マイノリティーリポートの未来を予見し事前に犯罪を防止することや次々と事件・事故に巻き込まれる主人公に関する解説します。
あらすじ
時は近未来道来予知システムが導入され、預言者プリコグの力で犯罪を防止するようになった社会。犯罪予防局に所属するジョンはある日プリコグの予知した映像を見て、未来の自分が社会の敵だと悟ります。
未来予見システムとは
時は2054年の未来。映画「マイノリティーリポート」では、未来を予見するシステムが確立され、凶悪犯は事件を起こす前に逮捕される時代になっていました。そんな中凶悪犯を捕まえる側だった犯罪予防局チーフ・ジョンは、近い未来に殺人事件を起こすとシステムに予見され、逮捕される側になってしまいます。「殺人事件を起こすなどありえない」とジョンはその場から逃亡します。命からがらシステム開発者ハイネマンのもとへと向かうと「マイノリティーリポート」の存在を聞かされます。マイノリティーリポートとは、まれに起こる預言者三人の予知が一致しない現象であり、システムの欠陥隠しのため裏で極秘に破棄されていました。ジョンはシステムに侵入し、預言者の一人アガサを局外へ連れ出すと未来予見通り、男性を殺めようとするも何とか思いとどまります。
システムの真実を知ると消される
実はこの男性。ジョンが殺すとされていた男とは別の人物に雇われていただけで、ジョンは何者かにはめられていたのでした。その黒幕は、犯罪予防局長のラマーです。ラマーは過去にシステムに構築に不可欠なアガサを手に入れるために彼女の母親を殺めていました。ラマーは預言者プリコグが事件について何度もデジャブを見る性質とその重複データを削除するルールを利用して彼自身は犯罪に手を染めていたのです。ジョンだけでなく、刑事ウィットワーも真実に気付きますがラマーに殺められてしまいます。その事件すらもジョンへ擦り付け、一度ジョンは、逮捕されてしまいます。しかし、元妻・ララの協力で、脱獄に成功し、ラマーと決着をつけるため彼のもとへ向かいます。ラマーは拳銃を取り出しジョンを殺めようとしますが、システムに殺人を予知されてしまいます。ジョンを殺めれば刑務所行き、殺さなければシステムに矛盾が起こるとラマーは悩んだ末拳銃自殺します。その後犯罪予知システムは撤廃され、収容されていた囚人は一部を除き自由の身となりました。
マイノリティーレポート的な技術は実際にある
映画・マイノリティーリポートは2054年が舞台の映画ですが、実際にはこういった監視システムはやろうと思えば簡単に構築できてしまうでしょう。それは、スマホと5Gです。スマホは常に位置情報を発信し続けるので、今どこで何をしているのかある程度予測がつきます。それに加えて5Gの登場です。5Gは超高速通信技術として2020年から日本でも本格的に運用されています。この技術の凄いところよく動画のダウンロード時間で表現されますが、それだけではありません。遅延なくスマホの所有者の動向をチェックできるのです。ということは、過去の行動履歴から現在いる場所でどんなことをするのかある程度予測できてしまうシステムが出来上がってもおかしくありません。一部の国ではこうしたシステムを構築して運用していると言われています。
まとめ
マイノリティーリポートは2054年の未来の世界を描いたSF映画です。主人公のジョンは自分が未来で殺人を犯すと予告され逃げ、システムの真実を知ってしまいます。途中紆余曲折ありますが、収監され脱獄したジョンは犯罪予防局長のラマーを追い詰め自殺に追いやり無罪放免となります。また、マイノリティーリポートのようなシステムは実際に実現可能なテクノロジーです。こうしたテクノロジーの使われ方は実際想定していないので、そう簡単に取り入れられませんが、そうならない前に行動することで未来を変えることが可能になるのです。