VR/AR対応デバイス「Lynx R1」
フランスのスタートアップLYNXは、MRヘッドセット「Lynx R1」の発売予定日を2020年後半にすると発表しました。それに合わせ同社は低価格化と高性能ハンドトラッキング技術の実装も発表しました。
「Lynx R1」とは
「Lynx R1」はクアルコムの5G対応新型チップセットを搭載しているVR/ARヘッドセットです。VRヘッドセットのようにディスプレイを見るタイプのデバイスですが、前面にあるカメラを通してビデオでARを実現しています。当初の発売は2020年夏ごろに1500ドルで発売される予定でした。
「Lynx R1」発売延期
LYNXによると、発売延期の要因の一つは現在ヨーロッパで爆発的感染を起こしている新型コロナウィルスです。2020年11月10日現在、試作機のユニットを提携社へ発送済み。正式モデルの販売価格については、低価格であること以外現時点では発表されていません。
最新のハンドトラッキング技術を搭載
「Lynx R1」に搭載されるハンドトラッキングはウルトラリープジェミニです。LYNXによるとプロトタイプのデバイス前面にはハンドトラッキングのための赤外線照射装置がすでに実装されていると説明しています。ハンドコントローラーにも対応しFinch社製のデバイスを使用することが検討されているようです。「Lynx R1」のディスプレイ詳細も公表されました。ディスプレイ解像度は1600×1600(片面)となります。ディスプレイの垂直スキャンレートは90㎐です。開発元は株式会社ジャパンディスプレイ。レンズについては中央にアイトラッキング用のカメラが搭載されています。
大容量のバッテリーを搭載
バッテリー容量は8600mAhです。連続で4時間のハードな使用が可能となりました。「Lynx R1」本体に外つけデバイス用のマグネットも搭載されていることも発表されました。3Dプリンタでデバイス製作を可能にする3Dファイルの公開も計画されています。それだけでなく、HDRパススルーが搭載されたカメラモデルの販売も検討中です。消防士など、コントラストや輝度が極端な職場で働く人が使用することが想定されています。
動作ソフトウェアはAndroid10
ソフトウェア面では、「Lynx R1」がAndoroid10で動作することがリリースされました。それと同時にLYNXは同MRヘッドセット向けのオープンソースランチャーも開発中です。このランチャーの開発環境はUnityに対応予定です。また、OpenXRにも参加する予定。OpenXR導入後はUnreal Engine4も利用可能になるでしょう。