軍事用スマートグラスを民間市場に転用へ。コストは1000ドル以下!
米テクノロジーインキュベーション企業のOsterhout Design Group(ODG)が手掛けていた軍事用ARグラス「AR Smart Glass」を民間向けに転用する発表しました。プロトタイプはすでに開発を完了しており、ベガスで開催されるインターナショナルCES2015で発表されました。ここでは、ARグラスの中でも低価格なAR Smart Glassの特徴や性能などを紹介します。
リーズナブルな低価格スマートグラス
AR Smart Glassは1000ドル以下の価格で2015年に発売されました。このスマートグラスは米軍向けに開発されていたもの、それを一般消費者向けとなる製品「R-6S」として販売しています。この商品の重さは125グラムでこれまでODGが主に大企業や米軍向けに開発してきた「R-6」シリーズよりも軽くデザインもよりスリムになりました。
AR Smart Glassのコンセプト
ODGの代表者であるピート・ジェームソン氏によると、この商品のコンセプトは「消費者にやさしい形態で最先端のシステムを提供する」こと。これを身につけることで、今ユーザーが持っているノートPCや携帯電話、タブレットではできないようなことができるようになることです。例えば電車の中で仕事を静かにしたり、明るい日光の下で耐画面の映画を鑑賞したり、双方向性のある3Dゲームをプレイしたり、ハンズフリーで、目を前に向けたまま視線方向に指示や命令を表示できるようになります。画面の大きさの目安としては、外の風景を眺めながら、3m離れたところにある65インチのテレビを見る感覚に近いようです。
Ar Smart Glassのスペック
AR Smart Glassは、解像度720P/60fpsの3Dステレオスコープデュアルディスプレイ、センサーと同期するとともにARに対応したハイスピードオートフォーカスHDカメラ、高精度9軸センサー、位置測定のためのGPS/GLONASS、Wi-Fiに接続するためにIEEE802.11ac無線LAN、bluetooth4.0、ステレオサラウンドイヤホンと磁器オーディオポート、CPUにクアラコムのスナップドラゴン805 クアッドコアプロセッサ(作動クロック2.7GHZ)、3GBのRAM、64GBのストレージ、1300mAhのリチウムイオン電池を搭載しています。気になるOSにはAndoroidから派生した独自の「ReticleOS」を搭載しています。ODGによれば「既存のAndoroidアプリも簡単に動作可能」とのことです。また、クアラコムの「Vuforia」モバイルビジョンプラットフォームを搭載しています。さらにODGでは、開発者向けに公開されるUI/UXガイドとラインに沿ったアプリについては「ODG App Marketplace」で販売できるようにしています。