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ニトリがARサービス「スマホで簡単!3Dで試し置き」を開始

2024年5月21日、株式会社ニトリは新たなAR(拡張現実)サービス「スマホで簡単!3Dで試し置き」を導入しました。このサービスは、自宅で手軽に家具の大きさや配置を確認できるという画期的な機能を提供し、消費者の購買体験を大きく変えることを目指しています。

「スマホで簡単!3Dで試し置き」とは

「スマホで簡単!3Dで試し置き」は、ニトリの公式通販サイト「ニトリネット」に掲載されている家具アイテムを、スマートフォンを使って自宅の空間に仮想的に配置することができるサービスです。このサービスを利用することで、家具が部屋のスペースに収まるか、他のインテリアと調和するかを事前に確認できます。

対応する家具は現在約300点に限られていますが、2024年8月までに約1,000点に拡大される予定です。これにより、より多くの選択肢を持つ消費者が便利に利用できるようになります。

主な機能と特徴

  1. 家具のAR配置機能
  • スマートフォンのカメラを使い、部屋の中に仮想的に家具を配置できます。
  • 家具を360度回転させたり、異なる角度から確認することが可能で、細かいディテールまでチェックできます。
  1. 簡単な操作性
  • 対応する家具を「ニトリネット」上で選ぶだけで、ARモードが利用可能。
  • アプリのインストールや複雑な操作が不要で、手軽に始められる設計です。
  1. 幅広い対応機種
  • iOSでは「iPhone 6S」以降の機種、AndroidではARCore対応機種が利用可能。
  • 幅広いユーザー層に対応する仕様になっています。
  1. 購入後の満足度向上
  • 事前にサイズやデザインの適合性を確認できるため、購入後の後悔や返品のリスクを軽減。

新サービス「3Dインテリアシミュレーター」との連携

さらに、ニトリは2024年6月1日より「3Dインテリアシミュレーター」という新サービスも開始予定です。このサービスでは、ユーザーの間取りを元に、ニトリのインテリア専門スタッフが3Dモデルを作成。家具の配置例やコーディネートプランを提案します。

これにより、家具単品だけでなく、部屋全体のデザインや雰囲気も視覚的に確認できるようになります。

他社の動向と「AR試し置き」の広がり

ニトリだけでなく、楽天やAmazonといった大手ECサイトも「AR試し置き」サービスを導入しています。例えば、楽天市場では2023年にインテリア関連商品のAR機能を導入し、約1,700点のアイテムを仮想的に試すことができるようになりました。Amazonでは「Room Decorator」という機能を提供しており、複数の家具を同時に配置してシミュレーションすることが可能です。

こうした動向は、AR技術の進化と普及が家具・インテリア業界における購入体験を根本的に変える力を持っていることを示しています。

ニトリが目指す未来

ニトリはこれまでにもXR(VR/AR/MR)の技術を活用してきました。2021年には大阪の「NITORI BUSINESS & REFORM」でMRデバイスを活用したショールーム体験を提供し、企業向けの空間デザイン提案を行っていました。

今回の「スマホで簡単!3Dで試し置き」や「3Dインテリアシミュレーター」の導入は、これまでの経験を踏まえた消費者向けのアプローチと言えます。同社は、技術の進化を消費者にとっての利便性向上に活かし、購入プロセスのストレスを軽減することを目指しています。

消費者にとってのメリット

  1. 失敗の少ない購入体験
  • 購入前に家具の実際の配置感を確認できるため、サイズやデザインのミスマッチを防ぐことが可能です。
  1. 自宅から手軽に利用可能
  • 実店舗に行かずに自宅で利用できるため、時間や労力の節約にもつながります。
  1. 返品コストの削減
  • サイズや配置の確認を事前に行うことで、返品や交換の手間を大幅に減らせます。

終わりに

ニトリが提供する「スマホで簡単!3Dで試し置き」や「3Dインテリアシミュレーター」は、家具の購入体験を次のレベルに引き上げる可能性を秘めています。消費者が理想の空間を作り上げるためのサポートとして、AR技術がどのように活用されるのか、今後の進展が楽しみです。これらのサービスを活用することで、より多くの人々が自宅で快適に家具選びを楽しめる時代が訪れるでしょう。